ユーザードライブ

当社が目指すフェアサプライチェーン

商品をつくりお客様に届けるまでのプロセスが、サプライチェーン。当社の服でいえば、例えば農家で綿花を栽培・収穫し、それを元に糸をつくり染色し、生地を織り、裁断・縫製して品質を確認してから倉庫や店舗へ届け、販売するまでとなります。この間には、たくさんの企業や人が関わり、環境や経済に影響を与えています。そしてそこには、児童労働や過酷な労働環境、また工場の廃棄物による環境汚染など、深刻な社会問題も存在します。
アパレル企業が持続的に事業を成長させていくためには、このような社会問題と向きあい、解決することが不可欠です。工場の環境が整っていなければ、本当に品質のよい商品をつくり続けることはできないからです。
高品質な商品を適切な環境でつくる、どこにも“歪み”を生まない“フェア”なサプライチェーン。それが、当社が目指すフェアサプライチェーンです。

フェアサプライチェーンマネジメント委員会

フェアサプライチェーンの実現に向けて、2014年に「フェアサプライチェーン」の取り組みをスタートしました。
つくる人も着る人も"フェア"なサプライチェーンの実現に取り組んでおり、日本の生産部門と海外の監査員および労働問題を専門とする弁護士で「フェアサプライチェーン委員会」を設置し、生産を委託する工場へ人権デューデリジェンスおよび品質向上の目的で監査を実施し、より良い労働環境で生産が継続できるような活動を継続しております。

  • フェアサプライチェーンマネジメント委員会のミーティングの様子
    フェアサプライチェーンマネジメント委員会のミーティングの様子

フェアサプライチェーンマネジメントの概念

フェアサプライチェーンの流れ

フェアサプライチェーン監査

倫理と品質、2 つの側面からの監査

当社は、2014年8月から商品の生産を委託しているすべての縫製工場を対象としたフェアサプライチェーン監査を開始しました。この監査は、縫製工場の事業運営体制が適切か、従業員の人権や健康に関わる問題が起きていないか、周囲の環境を汚染していないか、また製造する商品の品質を保つことができるかなどを、当社が直接確認するものです。監査の結果、一定の評価を取得した工場を認定工場とし、商品の製造を委託します。
現在約400ある縫製工場のうち、8月から11月までの3ヵ月で48工場の監査を行いました。監査結果は対象となった工場に開示し、改善指導を行います。フェアサプライチェーン監査は、児童労働や強制労働が行われていないか、作業環境に危険がないか、倫理・品質の両面から行っています。これにより、着る人もつくる人も幸せになれる商品づくりを実現します。
 

  • 中国で縫製工場で実施したフェアサプライチェーン監査の様子
    中国で縫製工場で実施したフェアサプライチェーン監査の様子

倫理監査

フェアサプライチェーンの倫理監査は、事前モニタリングをもとに当社の監査員が工場に赴き、公害、労働環境、労働時間、賃金雇用、児童労働などの状況について評価します。監査結果はAからDの4段階であらわし、B評価以上の工場を、フェアサプライチェーンの一部として商品製造を委託できる工場として認定します。C 評価となった工場は、改善指導の後、30日から180 日以内に再監査を行います。B評価を受けたうえで、さらに、外部による監査に合格した工場はA評価となります。A評価の工場は3年以内、B評価の工場は1年以内に再監査を行い、フェアサプライチェーンを常に維持していきます。

品質監査

フェアサプライチェーンの品質監査は、倫理監査と同様に事前モニタリングから始まります。その結果をもとに、ストライプインターナショナルの監査員が工場の製造現場を監査し、操業管理、設備管理、品質管理、ワーカー技能、管理監督力の5つの項目で評価します。例えば縫製工場では、針やハサミなどの危険物をきちんと管理保管しているか、万が一トラブルが起きた場合には速やかに原因究明と対策を進められる体制が整っているか、従業員に5S(※)の意識を持たせるなどの教育を行っているかなどを細かくチェックします。監査結果は100点満点の点数であらわし、65点以上を取得した工場が認定工場として製造を委託されます。
監査後も認定ランクにあわせて定期的な再監査を実施するほか、納品エラーや納品不良などが発生した場合は、認定ランクを引き下げます。なお、倫理監査と品質監査で認定ランクが異なる場合は、倫理監査の結果を優先します。
監査項目や評価基準は、監査を進める中で適宜検討・見直しを行い、さまざまな状況に柔軟に対応でき適切な評価を行える体制を整えていきます。
(※) 5Sとは、職場環境の維持改善に用いられる5つのスローガン。整理、整頓、清掃、清潔、躾のこと。

フェアサプライチェーンでつくるブランド「KOE」

2014年9月26日、岡山に新ブランドKOEの第一号店がオープンしました。KOEはグローバル展開を視野に入れたブランドで、3年以内に欧米に進出する予定です。ブランドコンセプトである『LISTEN TO MY VOICE 〜「わたしの、声を聞こう。」』は、自分の内なる声に耳を傾けると同時に、世界中の人類や動物、木々、空気など地球上すべての声に耳を傾け、そこから聞こえてくる人権、労働、環境などの社会問題、地域問題などと向きあうことを意味します。フェアサプライチェーンは、このブランドコンセプトを実現するために欠かせないものです。
KOEでは、フェアサプライチェーンの仕組みにより製造した商品を取り扱っています。縫製工場のフェアサプライチェーン監査を進めるとともに、素材についてもフェアサプライチェーンの理念にあわせて選定。リアルレザー、リアルファー、リアルダウンなどの素材は理念に沿わないものとして使用しないほか、オーガニック素材を積極的に取り入れました。その一環として、オーガニックコットンの普及を目指すプロジェクト「オーガビッツ」(※1) に賛同して原料の10%以上にオーガニックコットンを使用した商品を販売しています。これらの商品には「オーガビッツ」のタグがついており、商品1点につき10円を国際NGO団体「プラン」のグローバルキャンペーンBecause I am a Girl」(※2)に寄付しています。
サプライチェーンにおけるCSV(※3)活動の一つとして、「KOEFrom」というレーベルを立ち上げました。第一弾は、岡山の『倉敷帆布』と神奈川県逗子を拠点にアートやフードの分野で活躍する『holiday』がコラボレーションしたオリジナルアイテムを制作・販売。また、お客様とのコミュニケーションとしてワークショップも開催しています。

(※1) 繊維専門商社の豊島株式会社が推進している、オーガニックコットンを通して、みんなで“ちょっと”ずつ地球環境に貢献しようという想いから始まった、社会貢献プロジェクト。
(※2) 女性であるためにさまざまな困難に直面する途上国の女の子たちの問題を訴え、彼女たちが「生きていく力」を身につけることで、途上国の貧困が軽減されることを目指すキャンペーン。
(※3) CSV(Creating Shared Value:共通価値の創造)とは、社会にとっての価値と企業にとっての価値を両立させて、企業の事業活動を通じて社会的な課題の解決を目指す新たな経営理念。

「KOE」についての詳細はこちら
 

  • KOEの店舗中心部に設置したシンボルツリー「KOEの木」
    KOEの店舗中心部に設置したシンボルツリー「KOEの木」
  • KOEではレディースだけでなくメンズやジュニア、キッズの商品も扱う
    KOEではレディースだけでなくメンズやジュニア、キッズの商品も扱う